Starlight Ensign

人工言語の作り方の参考

作る手順として最も参考になると思ったSERIXのサイトを見つけたので、リンクを張っておく。

http://arxidia.another.jp/lanxante/serix.html

鑑賞行為と創作性

意外とオリジナル作品を作ることにこだわりを持つ人が論評や批評を下に見ていることがあって、作者の意図と分析がずれていることを持ってクソと断じることがあるが、自分はこれには同意できない。なぜなら、批評や論評というものにも、オリジナリティはあると考えているからである。

続きを読む

帝国における三権分立

帝国は国号に「帝国」を冠しているものの、その実態は立憲君主制の国家である。憲法は国民の主権を規定し、国民によって民主的に皇帝を選択することになっている。皇帝には行政権が委託され、立法権と司法権はそれぞれ議会と裁判所に委託されている。この点で、皇帝は実質的には任期の長い大統領程度の実権を持っているに過ぎない。

国土は複数の星をまとめた「王国」がアメリカにおける州よりは劣るが、日本の県よりは高い程度の独立性を持つ。憲法によって帝国政府に委託された権利以外の権利はすべて王国に付与されており、王国は大きな行政権を持つ。とはいえ、帝国政府は王国に対して補助金の増減などを用いて帝国としての政策をある程度強要することは可能である。
続きを読む

現世と常世、死生観

イジェール王国の国教であるアルザフィーレ教の教義では、神話の物語は事実であるが、この世界における出来事ではないとされる。

神話における物語は霊的世界niruerteにおける実話であり、我々の肉体が生きる世界deauerteは別にある。人々の意識はmisavaの呪いに埋め尽くされた棺に閉じ込められており、霊的世界においては死んでいる。眠り続ける魂nirが、物的世界における我々の物理的mentに投影されることで、現世における意識が生じるとされている。nirとmentを接続する鎖のことを、srarifaと呼ぶ。人は肉体が死ぬと霊的世界へ意識が帰還すると考えられている。 続きを読む

人工言語の作業場所Discordを作った

人工言語の作業するときに居座る用の場所作ってみた。良ければ使って~

Discordサーバーの招待リンク(押すと即座にサーバーに入ります!)

人工言語:計測と創作

背景

最近はそもそもこの話自体が下火なので、最早ただの回顧録だけども、一応書いておこうと思う。何年も前の話だが、一時期言語学的な整合性のない言語に対して、完成度が低いとか、不自然だとか言う風潮があった。その時に「計測のツールをそのまま創作に転用するな」という趣旨で発言したが、何を懸念しているのかが伝わらなかった。どうしたものかと思っていたところ、企業におけるノルマの話を引き合いに出すことで、多少なりともわかりやすくなると感じたので、書いておく。

問題意識

「計測のツールを援用して創作することで人工言語の姿が決まり、その結果として望みの言語の姿を得る」というスタイルには落とし穴があると考えている。具体的にはアルカの認知言語学的考察のような表を念頭に置いて、この表で整合性がとれていなければ、整合性がとれるように修正していく…… という流れにはある種の危うさがある。

なぜ危ういか

端的に言えば、 ある指標をノルマとすることで、指標の指標性自体が歪むから の一言に尽きる。 続きを読む

計測への恐怖とアルカの残滓

まえがき

きっかけはこの論考で、これに触発されて考えた。論考の中の

しかし、私が人工言語界隈に不信感を抱き始めたのはその頃からであった。セレニズム時代の界隈人工言語が人工世界を基盤としてアプリオリ性の高い言語を作る傾向にあったこと自体に批判の目が向けられたことが始まりだった。そして、人工言語を計るための形式主義的なものさしが界隈を挙げて推されたことが当時のFafsにとっては容認できなくなっていった。
(中略)
そしてそのあとに出てきたポストセレニズム以降の人工言語知識人や悠里界隈の人間が形式主義的なものさしに加速主義的に拘泥しているように見え、特にそういったものさしで自分の言語が計られ、何らかの判断が行われたことはFafsに強い反感を抱かせた。何故なら、形式主義のものさしで全てが解明されてしまったら、リパライン語がリパライン語である理由がなくなってしまうのではないかと思ったからだ。反感はそのじつ恐怖であった。リパライン語のアイデンティティ消失への恐怖だった。

という部分に対して考えたことを纏めておいたほうが良いと思う。論考の中で、

これには私の人工言語界隈史の理解のようなものが強く影響している。どのような界隈史の理解が正しいのかという議論はここではしないことにする。なぜなら、「正しい界隈史」と他者性の人工言語論に繋がる「Fafs F. Sashimiの界隈史の理解」は必ず別ものであるからだ。

と但書がされていることから、上記リンクの論考を下記では Fafs史観 と置くことにする、下記の論考もまたざすろん史観に過ぎないということは了承して貰いたい。

言語学と人工言語論の違いについて

Fafs史観だけでなく、Twitterでのやり取りも含めて考えたことだが、言語学と人工言語論は、似ているようで位置づけに大きな差があると思う。言語学はあくまで現実の言語を分析するための計測のツールだが、人工言語論は計測のツールと創作のツールが入り混じっている。

続きを読む