1時間モデリング
- 2015年03月01日
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- タグ: 1時間チャレンジ, 3DCG, Blender
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お題を出されてから1時間で何かを作る,という身内の遊びで出来た産物たち.小説でもイラストでも楽曲でも,出力物は何でもいい.自分は3DCGで作った.
テクスチャ,シーン設定等はライブラリとして纏めておいたほうが劇的に作業が早くなるなと感じた.
お題を出されてから1時間で何かを作る,という身内の遊びで出来た産物たち.小説でもイラストでも楽曲でも,出力物は何でもいい.自分は3DCGで作った.
テクスチャ,シーン設定等はライブラリとして纏めておいたほうが劇的に作業が早くなるなと感じた.
アンドロイドさんの化粧を変更した.わざわざ
この本を買ってきて調べた.女性誌を立ち読みしてみたところ,女性の美顔の秘訣は第一に肌荒れを防ぐことにあるようだ.とはいえ,CGのテクスチャとしてはスキンケア関連の情報は役に立たないので,資料本を選ぶのは案外苦労する.この本はメイクについて比較的詳しく載っていたので買ってきた.
右半分だけ新メイクにして,左半分が昔のメイクなのが下の絵.
違いがわかりにくいが,
あたりが大きな変化.正直違いは微妙かもしれないが,前よりは自然になったと思う.
次は肩関節の変更だ.
前作ってたアンドロイドの脚をもう少し迫真にする.ただ,この構造だと股関節が開脚出来ないことに気付き,要修正.
小物軍団.まあこんなもんじゃろ,という程度のクオリティ.
久々にCGしている.
前からの変更点は,
と言った感じ.アパッチのものを参考に光学機器を仮置きしてみたものの,これでは全体に漂うステルスプロポーションが台無しである.かといって,戦闘機のようにレドームで覆うと光学的には見えないという問題と,見える範囲が狭すぎるという問題が生じてしまう.F-35のDASのように分散した装置にするのが得策かしら…
ノースロップ・グラマンによるDASの動画.これをみると,6つの赤外線センサを統合しているらしい.これだと可視光はどうしようもない.もう少し考える必要がありそうだ.
【ハーモニー:伊藤計劃 著】読み終わった.とても面白かった.前に感想を書いた虐殺器官と同じ,伊藤計劃の作品である.前と同じく,ネタバレにならないようにあらすじと見どころを書く.
主人公である霧慧トァンが,未曾有の大事件の真相を掴むべく,事件の陰を追っていく話.注目すべきは舞台設定である.この社会は2060年頃の地球で,大災禍と呼ばれる事件が起きた後,過剰に人々に健康を強いるユートピア的社会である.人々は管理され,社会のリソースであることを強要されている.人類の殆どは体内に仕込んだWatchMeと呼ばれる管理ソフトと,メディケアと呼ばれる万能薬品合成機器によって病気や怪我で死ぬことは殆どなく,老衰が主な死因となっている.公園の遊具ですら,落ちる子供をキャッチし,ぶつけそうな部分は自発的に避けるようになっており,社会全体が「優しさ」に満ちあふれている.この社会は,明文化されたルールとしての管理社会ではないのだが,大災禍によって刻みつけられた無秩序への恐怖心が,全体主義的雰囲気を更に後押ししている.人々は自発的に自らの機能を外注し,自らをただ最適に生存するだけの機械と化させている.そこには一切の愚行権は無い.
高校時代のトァンの友人であるミァハは,過剰に優しい世界を嫌悪し,自らの身体を公共のリソースとして扱うことを嫌悪している.そして,世界にとって自らが大切なリソースであるからこそ,世界への反逆としての自殺を試みる.ミァハは自らの反逆を社会へ知らしめるため,同志であるトァハとキアンに自殺の話を持ちかける.
……ネタバレにならない範囲で紹介するのはこの辺りで精一杯である.付け加えておくと,話のメインはトァハが大人になってからの話であり,少女達のジュブナイル的な話が延々と続くわけではない.ハーモニーは虐殺器官とある程度繋がりを持っており,人間をモジュールの連合体であると捉える考え方などは虐殺器官の主題と関わってくる.とは言え,どちらも単体で完成している話なので,読んでいなくても問題はない.
最終的に,人の意識とは何なのか,かつて無いほどに均質性と社会性を高めた世界にあって,個人としてのヒトに如何に価値が有るのかという話に繋がっていく.面白いので,是非読みましょう.
何年か前に買った本だが,面白いので紹介しておく.
この本が扱う内容については,「はじめに」を読めばだいたい分かる.なか見!検索で閲覧することが出来るが,その一部を引用して紹介する.
例えば,留学を希望している大学生がアメリカ人の英語の先生に推薦状をお願いするという場面を想像してみて欲しい。あなたならなんと言って推薦状を依頼するだろうか。「推薦状を書いて下さい。」と言うつもりで”Write a letter of recommendation for me, please.”と言う人や,「推薦状を書いてほしいのですが。」という日本語を訳して”I want you to write a letter of recommendation for me.”と言う人もいるかもしれない。
これらの文は,文法的に正しい英語の文であり,正確な発音で発話されたとしたら,推薦状を書いて欲しいというあなたの願いは,相手(先生)に十分伝わるはずだ。しかし,もしかしたらあなたの依頼は断られるかもしれないし,引き受けてもらえたとしても良い推薦状を書いてもらえないかもしれない。…(中略)…多くの母語話者にとって学生が先生に対して推薦状を依頼するという状況ではかなり失礼な言い方だと感じられるからである。(後略)
上の例では,外国語でコミュニケーションを成功させるためには,発音,文法,語彙などの知識以外に,少なくとも,実際に言葉を使う状況や場面,相手との人間関係などに照らして適切な言い方で話せる能力が必要なことを示唆しているといえるだろう。
(太字は原文では傍点)
第1部では理論やデータの収集方法についての紹介,第2部では異文化間語用論として,各言語間における規範の差異について紹介している.例えば謝罪表現を選択する際,日本語では「親疎関係」「上下関係」「事態の深刻さ」によって表現を使い分けるが,オーストラリア英語では「事態の深刻さ」のみに依存する……というような知見が紹介されている.第3部では,中間言語語用論として,はこういった学習者の母語における規範と,第二言語における規範がどの程度影響するのかの例が,「語用論的転移」という概念を中心に述べられている.転移とは,母語における規範を第二言語においても拡張して用いることで,例を挙げると,英語では”Thank you”に相当する表現を使うべき場面で,日本語母語話者の英語学習者が”I’m Sorry”を使ってしまうような現象を指している.
本書では,語用論やデータ収集方法ごとのバイアス等について詳しくない読者でも,順を追って読んでいけば理解できるように配慮されている.主な読者としては,外国語学習や教育に関わる大学生や大学院生を想定して書かれているそうだが,様々な外国語に興味がある人間のみならず,言語学に興味がある人や異文化コミュニケーションに興味がある人が読んでも面白いと思う.
言語制作時に作者が自言語の特徴を捉えたり,他言語を勉強する際に文法事項をある程度網羅的に把握するための58文.引用はご自由にどうぞ.修正案もぜひお願いします.
原文:Zaslon 著