約物の種類と使用法
- 初版:2016年11月13日
- 更新:2023年07月30日
約物使用の概要
イジェール語において、約物の使用の歴史は浅い。周辺の西洋文明との再接続後に、これらの国を参考に書き言葉の「文明化」政策の一環として導入されたものが多いためである。このため、記号の形状は基本的に現在のラテン文字用のものと同一である。
約物 | 約物名称 | 緯語における名称 | 発音 |
スペース | vura | ヴーラ | |
. | ピリオド | sinah | スィーナフ |
, | コンマ | nenah | ネーナフ |
! | 感嘆符 | govzinah | ゴヴズィーナフ |
? | 疑問符 | kimunzinah | キムンズィーナフ |
– | ハイフン | s'uddic | シューディーツ |
… | 三点リーダ | tarzinah | タルズィーナフ |
/ | スラッシュ | benga | ベーンガ |
' | 変音記号 | fifne cienzomin | フィーフネ ツィエンゾーミン |
" " | ダブルコーテーション | baznah | バーズナフ |
( ) | 丸括弧 | fiirevar revarin | フィィレーヴァル レーヴァリン |
< > | 山括弧 | fiirevar kunen | フィィレーヴァル クーネン |
[ ] | 角括弧 | fiirevar D-anserin | フィィレーヴァル デーアンセーリン |
{ } | 波括弧 | fiirevar keisparin | フィィレーヴァル ケイスパーリン |
スペース( )
単語間に挟み、単語の切れ目を示す。助詞は語ではなく接辞であるため、名詞と助詞の間にはスペースを挟まない。文章中に数字が含まれる場合、名詞と同様に扱いスペースを挟む。
ピリオド(.)
文の末尾に置き、文の終端部を示す。ピリオドの前にはスペースは必要ないが、後にはスペースが必要である。括弧と連続する場合、括弧が先である。
コンマ(,)
倒置要素のある文において、倒置部分の終端部を示す場合に打っても良い。コンマの前にはスペースは必要ないが、後にはスペースが必要である。
倒置がない場合でも、長文では読みやすくするために適宜打つことがある。この場合のコンマはあってもなくても意味に変化がない。主に複文を等位接続詞で接続していく場合に、接続詞の後に打つ形で用いられる。
感嘆符(!)
文の末尾に置き、感嘆文か命令文であることを示す。命令文の終端部には必ずこの記号を置く必要がある。その一方で、感嘆文の終端部にこの記号を置くことは義務ではない。その他はピリオドと同様に扱う。
疑問符(?)
文の末尾に置き、疑問文であることを示す。疑問文の終端部には必ずこの記号を置く必要がある。その他はピリオドと同様に扱う。
ハイフン(-)
句の生成に用いる。複数部分に分割された外国人の人名表記や、名詞同士の接続、年齢を示す副詞句の生成に用いる。この場合のハイフンの前後にスペースは必要ない。
また、接頭辞の後や接尾辞の前に置いて、接辞であることを明示する用途に用いることもある。
三点リーダ(…)
単語間や文の末尾に置き、中略や後略であることを示す。単語間に挟む場合、前後にスペースが必要であり、文の末尾に置く場合はピリオドと同様に扱う。
スラッシュ(/)
前後の単語のいずれかが定まらない場合の併記に用いる。英語で言えば”a/an”や”he/she”といった場合と同様の用法。スラッシュの前後にスペースは必要ない。
変音記号(’)
特定の子音の後ろにつくことで、子音の調音点を変化させる。
ダブルコーテーション(” “)
囲まれた部分が発言内容や引用であることを示す。また、皮肉等により字義通りの意味ではないことを示す。文を引用する場合、終端のコーテーションの前にはピリオドやそれに類する記号が必要となる。引用した部分全体が名詞として格変化する場合は、閉じ符号の後にスペースを入れて格助詞をつける。
丸括弧(( ))
囲まれた部分が省略可能であることを示す。従って、この部分を飛ばしても成立するように文を組み立てる必要がある。文全体を丸括弧で囲えば、その部分が補足説明であることを示すことができる。
山括弧(<>)
角括弧([ ])
波括弧({ })
主に数式に用いる。文章中で用いることは基本的に無いが、括りたい場合にダブルコーテーションだけでは不足した場合に用いることはできる。