文
イジェール語において文とは、ある物事や性質を記述するための、動詞を中心としたひとかたまり のことである。統語的には、読点や疑問点などの終止符号で区切られた単語群のことを指す。
伝統的にイジェール語においては文の本質とは動詞であると見なされており、あらゆる要素は動詞を修飾する要素であると見なされている。動詞と動詞を修飾する記述詞をまとめて述語と呼び、文の基本要素であるとする。このことから、動詞を含む文のみを完全文と呼び、動詞が省略された文のことを不完全文と呼ぶ。
より現代的な解釈としては、文の最小構成要素は単語である。”Sefomef tire?”「誰が言ったの?」に対して、名詞単独で構成される”Ref.”「俺が(言った)。」は最小の文として成立する。同様に、”Naraf ardira sevore?”「あなた昨日何してたの?」に対しての、動詞単独で構成される”Mirnarietra.”「寝てた。」は文として成立する。文脈によって記述詞も単独で返答になり得ることから、あらゆる単語が文脈によっては文として成立する。
節
節とは、伝統的には句の構成要素に文を含むもの のことである。しかし、文の項で触れたように、イジェール語ではあらゆる単語が文を構成できるため、これだけでは説明としては不十分である。現代では、節とは修飾節であると解釈されている。
修飾節は完全文 (i)n で構成されるものであり、最小構成要素は動詞 (i)n である。”… mirdeivetra n”「生きている…」、”… reu deve n”「私を好きな…」、”… renkeu koe n”「リンゴを食べる…」などが該当する。修飾節は節全体として記述詞と同じ働きをし、名詞を修飾することで名詞句を形成することができる。
修飾節の中の名詞を、さらに修飾節で修飾することもできる。次の例では、mangu endarebe n が mizer を修飾し、それを含む mizer mangu endarebe n u as’tae n が ariam を修飾している。記述詞の入れ子については記述詞を参照のこと。
- “Sarvagorne” f ariam [mizer [mangu endarebe n] u as’tae n].|「銀の剣」とは、すべてを解決できる万能の策という意味の慣用句である。
句
句とは、単語相当の働きをする複数語からなる単一のかたまり のことである。句の最小構成要素は被修飾語+修飾語 の2単語である。”fom deivin”「生者」、”gere merin”「土の色」、”akser moverian”「無意味な争い」などが最小の句となる。修飾語は修飾節でも良いため、”fom [mirdeivetra n]”「生きている人」なども名詞句となる。
被修飾語が形式名詞 ze の場合は「~こと」「~もの」を表す。”Ze mirdeivetra n”「生きていること」などが該当する。また、格変化させた ze を一般名詞の直後に置くことで、修飾節内での被修飾語の格を明示することができる。詳細はzeを用いた句を参照のこと。
被修飾語は省略できるので、実質的には記述詞がそのまま名詞に転用されたように見える場合がある。”Ref dirin u reeke.”「赤いのが好きだ。」の様な文章を作ることができる。