小説本の体裁について
- 2013年10月19日
- DTP, 日記
- No Comment
何を思ったか本の組版に興味を持って,取り敢えず形だけでもそれっぽく出来ないかと調査を始めた.とりあえず手元にある
- 新世界より(講談社文庫)
- 過負荷都市(ハヤカワ文庫)
- スターシップ・オペレーターズ(電撃文庫)
- 涼宮ハルヒの溜息(角川スニーカー文庫)
- ゼロ年代SF傑作選(ハヤカワ文庫)
あたりを調べてみる.それぞれライトノベルか小説か,単一著者か編集部編かあたりが揃っているので,比較としては適切だと思う.それぞれ纏めてみると
- 講談社文庫
- 中表紙-タイトル(上中下のどこかを明示)-目次(見開き)-章タイトル-本文
- ハヤカワ文庫
- 中表紙-文章2行(見開き)-目次-タイトル(見開き)-章タイトル-本文
- 電撃文庫
- 見開きカラーイラスト数ページ-中表紙-目次-本文
- 角川スニーカー文庫
- 見開きカラーイラスト数ページ-中表紙-目次-本文
- ハヤカワ文庫
- 中表紙-目次-本全体のタイトル-単編のタイトルと著者-著者紹介-本文
案外バラバラだった.共通しているのは
- 中表紙,目次は必須
- 中表紙のスタイルは出版社によって固定
- ページ数表記は上端
くらいのもので,むしろほとんどバラバラだった.これは意外.共通点として挙げたページ数表記ですら,本文より外に出すか揃えるか,章タイトルを併記するかしないかは会社によって異なり,相当にバラバラだ.目次にしても,片ページにのみ表記されているものが殆どではあるが,「新世界より」は見開き表記だし,ヨコ書きかタテ書きかも小説によって異なる.
結局,体裁というのは小説本文の内容を引き立たせるために最適であれば,(表紙や目次と言った最小要素以外は)適宜選ぶべきだということなのだろう.