凡例

見出し語

見出し語の表記

見出し語は正書法に従い、固有名詞のみ頭文字を大文字とした。接辞や助詞など、前置あるいは後置する単語の母音の有無によって形態が変わる語は、子音と接続する場合のみ現れる母音を括弧で示した。

見出し語の基準

子見出しは用意せず、派生語を含めて綴り字が異なるものは異なる単語として項立てした。動詞は無相を見出し語とした。綴り字が同一であっても、語義や由来が全く異なる単語は別項目とした。

イジェール語としては単一の単語としては考えられていなくても、特筆すべき訳語がある場合は句を見出し語として立てた。名詞句は名詞として、記述詞句は記述詞として掲載し、訳語欄の品詞は語と句を区別していない。

単語ごとの内容

各単語は、見出し語を除き、下記の項目を内容として持つ。最低限の項目として、品詞と訳語は各見出し語に対して必ず定義されている。

  • 品詞
  • 発音記号
  • 訳語
  • 語法
  • 文化
  • 語源
  • 用例
  • 関連語

品詞

各単語の品詞を示す。イジェール語は動詞と記述詞の語尾が形態的に拘束されているため、同じ語形で複数の品詞を持つ単語は少ない。品詞タグは下記のタグが存在する。

名詞

物体や概念を示す語のこと。加算不可算の区別や文法的性の区別は無い。代名詞と固有名詞を下位分類として含む。記述詞と名詞の組み合わせからなる名詞句も特に区別せず、名詞として掲載した。

代名詞

指示代名詞や人称代名詞など、特定の対象を置き換えて指す語のこと。単複、性、有生性による区別がある。

固有名詞

正書法に従って、複数単語からなる固有名詞句の場合、全ての構成要素の語頭を大文字とした。

動詞

状態変化を表す語で、文の中心となる語。語幹に動詞化接尾辞の「-e」が接続した形を見出し語とした。

記述詞

形容詞と副詞の役割を果たす語のこと。法性記述詞を下位分類として含む。

法性記述詞

記述詞のうち、特にモダリティを表すもの。

助詞

名詞や名詞句に後置し、動詞との関係を示す助詞句を形成する接語のこと。一部の助詞は前置する単語の末尾が母音か否かによって表記が異なるが、それぞれを見出し語として立てた。

間投詞

挨拶等が含まれる。他の語句を修飾することは無いが、通常は助詞句を形成できない点で名詞と区別される。

慣用句

イディオムの内、日本語における「足が出る」や「鯖を読む」のように、活用するものをいう。この品詞は、有縁性(構成要素が保つ意味との関連性)が希薄で、元の単語の意味から句の意味が想像しがたいものを指す。意味は逐語訳の後、対応する日本語の慣用句を記述する。

ことわざ

イディオムの内、日本語における「勝てば官軍」や「仏の顔も三度まで」のように、活用しないものをいう。単独で句を形成し、文中で使用するときはことわざ全体を名詞句の様に扱う。このため、見出し語は大文字で始める。意味は逐語訳の後、対応する日本語のことわざを記述する。

接頭辞

単語の頭について、別の単語を生成する接辞を指す。見出し語の「-」の部分に他の単語を充てることで複合語を形成する。丸括弧による表記は、語幹末尾が母音である場合には脱落する母音を示している。この場合、連濁規則が適用される。

接中辞

単語と単語の間について、別の一単語を生成する接辞を指す。「-」をそのまま単語の成分に含む形で複合語を形成することがある。連濁規則は適用されない。

接尾辞

単語の末尾について、別の単語を生成する接辞を指す。見出し語の「-」の部分に他の単語を充てることで複合語を形成する。他の単語から派生した接尾辞の場合、連濁規則が適用される場合は適用済みの形態を見出し語とした。語幹に対して後置するため、動詞に対して後置する場合は動詞化接尾辞である「-e」を内包して見出し語とした。丸括弧による表記は、語幹末尾が母音である場合には脱落する母音を示している。

発音

発音記号

およそ国際音声表記(IPA)によって表記したが、一部異なる部分がある。異なる部分を下記に示す。

発音記号 説明
y IPAの [j]。母音の間にだけ現れ、対応する文字はない。
w IPAの [β̞]。母音の間にだけ現れ、対応する文字はない。
t IPAの [t][tʰ]。アクセントがある場合は帯気する。
t͡ʃ IPAの [t͡ʃ][t͡ʃʰ]。アクセントがある場合は帯気する。
t͡s IPAの [t͡s][t͡sʰ]。アクセントがある場合は帯気する。
l IPAの [ɾ]。
p IPAの [p][pʰ]。アクセントがある場合は帯気する。
z IPAの[z]だが、語頭では [d͡z] で発音されることがある。
ː 長母音を表す記号だが、第一アクセント位置も示す。

アクセント

イジェール語は長短と高低をアクセントとして用いる。アクセントのある音節は長く、高く発音される。アクセント位置は義務的で、最後から二番目の母音が最も強調され、第一アクセント位置となる。発音記号では /ː/ で表される。

複数語から成る複合語の場合、元の単語のアクセント位置に弱めのアクセントが生じることがある。これを第二アクセントと呼ぶ。

帯気音

実際に発音される際は、アクセントのある無声閉鎖音は帯気音として発音される。弁別性を持たないため、表記に反映しない。

訳語

見出し語に対応する日本語訳を記した。見出し語に複数の意味がある場合、1. 2. 3... の記号で列挙した。また、下記の記号を用いて適宜タグ付けした。

タグ 意味
前置 前置記述詞
蔑 蔑称
卑 スラング
雅 雅称、尊称
略 略語
俗 俗語、口語
文 文語、書き言葉に用いられる言葉
堅 形式張った言い方
法 法律用語
科 科学、学問
化 化学
物 物理
宗 宗教
医 医療
生 生物、動物
軍 軍事
天 天体、天文
言 言語
数 数学、算数
音 音楽
挨拶 挨拶
気象 気象
運動 スポーツ
海運 船や海運関連
航空 航空関係
機械 機械工学
電算 ソフトウェア、電子機器関連
地名 地名、国名等
緯 イジェール人に関する文化風俗
服飾 服装関係

【前置】

イジェール語は後置修飾の言語である。記述詞が名詞や動詞を修飾する際、日本語とは逆に修飾対象となる名詞や動詞が先に置かれる。

本書では、例外的に前置修飾となる記述詞に対しては【前置】タグを付与した。

語法

語義や語の使い方を記載した。

文化

語義の説明を離れて、イジェール語が使用される世界や国における文化的な補足説明が必要と思われる場合にその内容を記載した。

語源

語源欄は『造語者/言語略称:単語|意味』を一単位として、合成語の場合はそれぞれの単語について語源を記し、+で繋ぐ。元の単語と意味が大幅に異なる場合は元の単語の横に『|元の意味』を表記する。外来語の場合は『語源略称:元の単語|意味』の書式で示す。現在では廃用となった語は*を語の前に記載した。

語義が変化した場合は『|原義>|変化後の意味』で意味のみを、語形が変化した場合は変化前と変化後の両方の綴りのみを示す。

造語者

略称 造語者
無表記 ざすろん
cal かりぐら

言語略称

略称 言語
a アンコルシェ。イジェール語の素となった言語のひとつ。
r ラルネセンガ。イジェール語の素となった言語のひとつ。
i イジェール語(明示が必要な場合のみ)
i.a イジェール語宗教語
i.s イジェール語セコーレ方言(旗艦方言、明示が必要な場合のみ)
i.k イジェール語カイコ方言(探査艦方言)
i.t イジェール語ティタウィーニ方言(資源循環艦方言)
de ドイツ語
en 英語
jp 日本語
ru ロシア語
zh 中国語
u 不明

用例

イジェール語と日本語を『“イジェール語”「日本語訳」』の書式で記載した。

関連語

関連語が存在する場合に記載した。関連語は下記の種類が存在する。

類義語

意味が似た単語を示す。イジェール語では似ていると考えられていないが、日本語では混同して用いられる語も含む。

対義語

対となる単語を示す。反意語とは限らず、例えば「松竹梅」のような一組で扱われることが多い単語群を含む。

上位語・下位語

上位分類となる単語と下位分類となる単語間の関係を示す。

関連・参考

緩い関連性がある場合を示す。

参照

語法の説明において、対比の形などで複数単語が一項目で説明されている場合や、同単語の別表記である場合などに参照先を示す。

省略

省略語と省略前の単語との関係を示す。この関係の場合、互いが参照関係であることは明らかであるため、参照タグは用いない。

同意

可換であると思われる程度に意味が同一の単語同士を示す。