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省略と順序

  • 初版:2014年04月18日
  • 更新:2021年12月10日

項の順序

イジェール語では、助詞によって文中における意味関係が示される。関係節内では動詞が末尾につく(副詞的用法の記述詞がある場合は動詞の後ろ)という制約は厳しいが、それ以外での制約は緩い。記述詞の順序にも制約は基本的にないが、話者が本質的であると思っている要素ほど名詞の近くに来る傾向がある。

項の省略

文脈と文構造から明らかな要素は省略してもよい。日本語話者にとってわかり易い例を挙げると、明らかに自分の行動であると分かる場合は主語を省略することが出来たり、属格の形容対象を省略できたりする。

“Mon tire tun u.”
「そんなこと言うなよ。」

記述詞のtunは「そんな」という形容詞用法なので、venu|こと が省略されていると考えることができる。

“Mon tire tun.”
「そんな風に言うなよ。」

意味は似ているが、後者の言い方では内容よりも口ぶりや口調に焦点を当てている。

口語的な省略

乱暴な口語としての省略は、アクセント位置を含む末尾2音節を保存する。KrongiskaはGiskaとなり、AikarsemはKarsemになる。この手の省略は専ら挨拶語に対して適用されることが多い。

“Han, res oskurbarenu sien are.”
“Res u min cegire?”
“Ia, krongiska.”
「あれ?俺の鉛筆がない。」
「俺のを使うか?」
「ああ、ありがとう。」

2行目の文は”Mef res oskurbarenu min cegire?”が正式な言い方である。対格を示す助詞”u”の存在によってResの後の名詞の存在が示されているので、この場合は省略しても良い。

“Han, barenu sien.”
“Res u cegire?”
“Giska.”
「あれ?鉛筆ねえ。」
「俺の使う?」
「あり」

おそらく最小の構成。文語ではまず現れないレベルの省略で、文脈によってはネイティブでも意味が取りづらい。